2012年7月28日土曜日

OMEGA Seamaster Professional 300 OH その2


さて、修理をお願いした時計屋さん(店主)について少し。

店に入って症状を説明したところ、「開けてみますんで、一緒に見ましょう」と、いきなり。
『一緒に見ましょう?』 一瞬、耳を疑ったのですが、奥から顕微鏡を持ってきて、開腹された私のシーマスターを台座に。

暫くのぞき込んでおられたかと思うと、いろいろとおかしいところがわかってきたようで。

「ちょっと覗いて見て下さい。真ん中に赤いレンズのようなものがありますが、ルビーです。 この中に入っているオイルが全く無くなっています。 時間が進む原因はこれですね。」と店主が。(ここで、ルビーの硬度がなんたらで.... という説明も受けましたが、忘れました。)

真ん中のギアの軸受けにルビー(人工?)が使われており、そこに摩耗を防ぐための潤滑オイルが入っているそうだが、このオイルが無くなってしまっており、ギアの回転に支障が出て時間を狂わせているとのこと。

10年以上放っておいたので、当然と言えば当然なのですが、ここでもう一つ指摘が。
「以前にも修理か OH に出されているようですが、何処に出されました?」
「購入した時計屋さんに頼んだので、メーカー(正規代理店)送りで対応してもらったハズですが。」
「同じ時計職人として恥ずかしいですが....」

「このルビーは二層構造になっていて、先程から言っているオイルはこの層の間に入っています。 よく見て下さいね、ボヤッとした白いヒモのようなものがみえますよね。 これは、埃だと思うのですが、層の間に入ってしまっています。(と言いながら、ルビーの表面をピンセットで触って、その埃が動かない事を確認。) この埃がオイルを漏らす原因にもなっています。 ケースを開けただけで入る場所では無いので、以前の作業中に入ったものかと。」

「摩耗している部品も無さそうで、通常の OH 対応で大丈夫ですので、¥***** くらいかと。」
「ヨロシクお願いします。」

ということで、 OH をお願いしたのですが、正規で購入して、正規で OH 頼んで、この結果じゃ何を信用すれば良いのか。
勉強になりました。

2012年7月22日日曜日

OMEGA Seamaster Professional 300 OH


まだバブルがはじける前に、独身だったこともあって、思い切って買ったオメガのシーマスター。
3週間ほど前から、1日に3分も進むようになってしまい、修理に出すことに。

昨日、購入した店に OH に持って行ったところ、メーカー送りになるのでそれなりの代金になるとのことでしたが、使えないとこまるので預けることに。

家に帰ってから、以前に知人に紹介してもらった時計屋さんを思い出し、改めて知人に尋ねたところ、その時計屋さんは、まず中の状態を調べ、自分の手に負えるものであれば修理してくれるし、手に負えないものであればメーカー送りになるとのこと。

一晩考えて、知人に紹介してもらった時計屋さんに持って行くことに決めました。

今日の朝一に、昨日預けた時計屋さんに電話して修理のキャンセルを伝え、時計を受け取りに。
その足で、知人に紹介してもらった時計屋さんに向かいました。

店主が居られ、「すぐに開けて、一緒に見ましょう」と。
顕微鏡で一緒にのぞき込みながら、いろいろと説明していただきました。

時間が進み過ぎる原因。
同じ時計職人として恥ずかしい修理の痕跡が残っているとの指摘。
(過去の修理や OH はメーカーか正規代理店で対応してもらってたハズなのですが....)
また、防水のパッキンも、10年以上放っておいたので、ヘタってしまっているなど。

全て修理していただくことに。(メーカー送りの代金に比べ4割近く安い代金で)
但し、修理の受付が多くて3ヶ月くらい待たないといけないとのことでした。(全く問題なしですが)

この時計店の店主、本当に時計のことが好きなんでしょうね。
修理箇所以外にも、いろいろ説明していただきました。(ちょっと長かったですけど)

完了が楽しみです。